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そして今日も日は過ぎる

司法試験合格体験記

司法試験合格体験記

2003年、悲願の司法試験突破を果たしました。
長くかかりましたが、突破できて感無量です。
そんな合格までの軌跡を書いておきたいと思います。
また、司法試験が具体的にどのようなものなのかについても簡単に解説し、司法試験を経験した事のない方にも分かりやすいよう、司法試験の紹介も兼ねてみたいと思います。
そして、この体験記が、現行司法試験受験生に僅かでもお役に立てれば幸いです。


司法試験とは
司法試験とは法曹三者(弁護士・検察官・裁判官)となるための資格を取得するための試験です。
実際に法曹三者になるためには、司法試験合格後、司法研修所に入所して修習し、更に二回試験を突破しなければなりませんが、そもそも司法研修所に入るためには司法試験の突破が必須となります。
2003年の合格率が3%を切っているように、厳しい試験です。


司法試験の流れ
第一次試験
教養教科の択一試験です。
大学の教養課程(大学二年生まで)を修了している者は免除されますので、実際上大学を出ていない人だけが受けています。
つまり大半の受験生が、免除された状態で受けるわけですね。
私は免除されていたので、実際はどのような試験かまでは・・・。

第二次試験
一般に司法試験というと、この第二次試験を指します。
先ほども述べたように、一次試験は大半の受験生が免除されているからです。
ちなみに、択一試験・論文試験・口述試験の三つをまとめて二次試験と呼びます。
私も受験生時代、択一を一次試験とよんでいたり、口述の事を三次試験とよんでしまったりしましたが、これらは間違いです(汗)。
願書の提出は二月初頭。ここから一年に及ぶ戦いが始まります。

1:択一試験
二次試験最初の関門、択一試験。
毎年五月の第二日曜日に行われています。
一時半から五時までの三時間半で60問(憲法・民法・刑法各20問)を解く形式で、合格点は年によって異なります。
例えば02年は合格点は41点でしたが、03年は47点でした。
合格者はだいたい七千人以下。2003年は約五万人が受けて、約七千人が突破しています。
ちなみに五者択一形式の試験ではありますが、猛烈に複雑な処理をさせられるのがザラです。機会があったら問題を紹介したいと思います。

2:論文試験
択一の合格発表は六月頭。
択一試験に合格した者は、最難関の論文試験を受ける事が出来ます。
論文試験は七月下旬、毎年20・21日辺りに行われています。
こちらは二時間で二通の論文を書きます。これを六教科。
初日は憲法。昼休み後に民法、そして商法。
二日目は刑法。昼休み後に民事訴訟法。その後刑事訴訟法の試験を行います。
このように一日六時間が二日連続という長丁場なのです。
この論文試験では、年によって合格人数が異なりますが、ここ数年は千人前後の合格者が出ています。03年は1201人。
04年・05年は千五百人になるそうです。
この論文試験が最難関である理由は、教科数が多く、受験する者が実力者が多い事のほか、一体どんな答案を書けば合格できるのか明確な答えがないことがあげられます。
大体の傾向については、合格者の話を総合してある程度見えてきているのです。
が、結局合格者ごとに合格の為の要件についての話の細部は、異なっているのが現状。
これが受験生を苦しめる最大の要因ともなっています。
なお、論文試験で落ちた場合、また翌年の択一試験から受験しなければなりません。択一試験の免除はないのです。

3:口述試験
論文の合格発表は十月の上旬。
発表から二週間後の十月下旬に最後の口述試験が行われます。
場所は法務省浦安研修センター。全国の論文合格者が浦安に来る事になります。
試験日は五日間の内の三日間。それぞれ午前の部・午後の部に分かれています。
この試験日のうちいつ受けるかは、口述受験票にのっています。
教科は三教科。憲法・民事系(民法・民事訴訟法)・刑事系(刑法・刑事訴訟法)です。
一回の口述は大体40分程度。二人の先生と口頭でやり取りをします。
面接ではなくきちんとした試験です。
大体九割が合格できますが、百人くらいは落とされてしまいます。
ただし、口述で落ちた人間には翌年、択一及び論文が免除される権利が与えられます。
合格発表は十一月。これを通って初めて、『司法試験第二次試験』を合格したことになります。合格証書は十一月中旬から下旬にかけて法務省で受け渡してくれます。


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